【比較してみた】リクルート/パーソル/エン・ジャパンの2020年第1四半期決算

■はじめに
会社の経営成績を明らかにする決算書。

自分が興味のある人材業界企業の決算資料を読んでいましたが、
リクルート、パーソル、エン・ジャパンはいずれも3月決算であることに気付きました。

各社業績の規模感や何の事業が儲かっているのか理解する為に
決算指標を比較してみようと思います。

今回は2020年第1四半期の決算説明資料をもとに比較してみました。

第1四半期の売上高比較
各社の業績インパクトの大きさを知るために売上高で比較。
やはり売上高はリクルートが最も高くパーソルの2倍以上。
またこの3社で比較してしまうとエンがどうしても小さく見えてしまう。。

2019年/2020年第一四半期の売上高比較
昨対比でみると3社とも増収。昨対からの売上伸長率ではエンが最も高い。
⇒伸長率はリクルート105%。パーソル104%。エン118%。

■第一四半期の営業利益/営業利益率比較
今度は営業利益と営業利益率まで見てみました。
やはり営業利益で見てもリクルートはインパクト大きい。

気になるのはパーソルが相対的に営業利益率が低く、
逆にエンがこの3社でも最も高い。
(各社の営業利益率とその要因は今後調査していこうと思います)

■各社が保有する事業で最も利益貢献度が高いのはどこか?
各社の事業の中で、最も利益が大きい事業は以下となっています。

・リクルートホールディングス
リクルートで最も利益貢献度が高いのはメディア&ソリューション事業です。
※同社の事業はHRテクノロジー(Indeed、Glassdoor)、メディア&ソリューションズ、人材派遣の3事業に分かれます。

メディア&ソリューション事業は販促領域(住宅、結婚、飲食、美容)と
人材領域(国内人材募集分野)に別れていますが、利益貢献度観点では
販促領域のほうが大きく、人材領域が約230億に対して販促領域が約300億と
差がついている状況。

・パーソルホールディングス
同社で最も利益貢献度が高いのは派遣・BPOセグメントです。
営業利益ベースで約63億となっており、同社事業の中で最も大きい。
ちなみに次に大きいのがリクルーティングセグメントで約47億。
※同社の事業は派遣・BPOセグメント 、リクルーティングセグメント、PROGRAMMEDセグメント (豪州のスタッフィング・メンテナンス事業会社)、PERSOLKELLYセグメント(海外の人材紹介・派遣事業)、ITOセグメント、エンジニアリングセグメント(技術者派遣・受託) に分かれています。

・エンジャパン
同社で最も利益貢献度が高いのは国内求人サイトセグメントです。
エンの連結営業利益が29億の中で同事業の営業利益は約28億。
影響度の大きい主力事業である事が分かります。
※同社の事業は国内求人サイト事業(エン転職、人材紹介向けサイトのミドルの転職とAMBI、エン派遣、エンバイト)、国内人材紹介(子会社のエンワールド・ジャパン、エンジャパンの人材紹介のエンエージェント)、海外事業に分かれる。

■1Qの事業トピックスは?
決算資料からその他注目すべきトピックスを整理してみました。

・リクルートホールディングス
1Qの決算で最も目を引いたのはHRテクノロジー事業の売上高の伸長です。
下記の通り昨対で売上伸長が高く主力事業に成長していることが分かります。
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2019年3月期第一四半期:売上高690億
2020年3月期第一四半期:売上高1,021,億
(昨年同期間比で売上高は+32.8億、伸長率47.5%)
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要因として大きいのはオンライン求人情報専門検索サイト「Indeed」の有料求人広告利用が増加したこと、また他の採用ソリューションに対する需要が引き続き高かったことによるものと決算短信では説明されています。

また同事業はオンライン求人広告及び企業情報サイト「Glassdoor」の子会社化も業績貢献に一役買っている状況。

・パーソルホールディングス
同社のトピックスはアルバイト求人情報「an」サービス終了です。

日経新聞の記事によるとアルバイト事業を終了させ、
リクルーティング事業に経営資源を寄せていくとの事。

中長期的なdodaの成長に期待!

・エンジャパン
同社で気になったのは国内求人サイトとHRテックセグメントの動きです。

第1四半期はエン転職にて掲載件数が減少したとの事。
要因は戦略方針変更に伴う大幅な顧客引き継ぎ発生と営業活動量減少と記載されています。本件は売上高や営業利益の指標では昨対比でどのような変化があったのか気になる所です。

また人材紹介向けサイトのミドルの転職やAMBIは共に顧客企業および求職者の活用量が増加。AMBIは会員数20万人突破しているとの事。
定量的な数値は明示されていないものの、着実に成長していることが伺えます。

HRテックセグメントではengageは総アカウント数が6月に21万社を突破。4月から開始した有料プランの利用社数は順調 に推移。オンラインプロモーションなど積極的な投資もあり、1Qは赤字での着地。

短期的な営業利益観点では貢献できていないものの、中長期で見た時に
engageがどのように事業貢献してくるかは注視していきたいです。

・最後に
今回調べてみたことで各社の売上規模や利益貢献度が高い事業、
昨対比での事業セグメントの変化が理解できました。

既に各社から2020年3月期 第2四半期の決算情報が出ると思うので
1Qから2Qの各事業の変化も見ていければと思います。