【比較してみた】リクルート/パーソル/エン・ジャパンの2020年第3四半期決算

■はじめに
会社の経営成績を
明らかにする決算書。

期初の19年4月から定点観測している
リクルート、パーソル、エン・ジャパンの
第3四半期決算が発表されました。

第3四半期決算の期間は
19年4月から12月までです。

今回も各社の売上高と営業利益を調査し、
事業状況を把握していきたいと思います。

また昨年度同期間との比較から
好調・不調な事業はどこかなのか?
上記の要因は何なのか?まで見ていきます。

第3四半期の売上高比較
各社の売上高はこちら。
やはりリクルートホールディングスの売上高は圧倒的。

■ 2019年/2020年第3四半期の売上高伸長率
また各社の昨年同期間比での
売上伸長率は以下の通り。
——————-
リクルート:104.6%
パーソル:105.2%
エン:120.4%
——————-

・エンの売上伸長率が高い理由は?
3社の中で売上伸長率が
大きいのはエン・ジャパン。

売上伸長率の高さは海外事業が要因。
決算短信によると、昨対比で海外事業が
伸びている理由は2つ。

1つはベトナム・インドの求人サイト/人材紹介事業の売上高、利益が想定を上回り好調に推移した為。

2つ目は19年2月に買収したインドのIT人材派遣会社が第1四半期連結会計期間から業績に反映されている為です。

■第3四半期の営業利益率比較
今度は3社の営業利益と営業利益率を比較。
やはり営業利益で見てもリクルートはインパクト大きい。

気になるのはパーソルが相対的に営業利益率が低く、逆にエンがこの3社で最も高い点。

・パーソルHDの営業利益率が3社の中で低い理由は?
同社の営業利益率が3社の中で
低いのは事業内容によるところが大きい。

同社主力事業の派遣・BPOセグメントは
ビジネスモデル上、営業利益水準が低い。
具体的には 4~5%です。

加えて営業利益率が15~20 %台と相対的に高いリクルーティングセグメントでは「an」のサービス終了と景気影響を受け減収・減益。

また豪州のPROGRAMMEDセグメントでも
Staffing事業の低調から減益。

結果的に営業利益率を
引き下げる結果になっていました。

・エンジャパンの営業利益率が3社の中で高い理由は?
上記の理由は売上規模の大きい国内求人サイト事業の営業利益率が最も高く連結業績を牽引している為です。

上記の図からも国内求人サイト事業の
売上高、営業利益、営業利益率がいずれも大きいのが分かります。

同事業には「エン転職」、 人材紹介会社向けサービスの「ミドルの転職」、若手ハイキャリア向けサイト「AMBI」、その他「エン派遣」、「エンバイト」が含まれます。

■3Qの事業トピックスは?
決算資料から注目すべきトピックスを整理してみました。

・リクルートホールディングス
3Qの決算で最も目を引いたのはHRテクノロジー事業の売上高の伸長です。
下記の通り昨対で売上伸長が高く主力事業に成長していることが分かります。
—————————————
2019年3月期第三四半期:売上高851億
2020年3月期第三四半期:売上高1,095億
(昨年同期間比で伸長率28.6%)
—————————————

要因として大きいのはオンライン求人情報専門検索サイト「Indeed」の有料求人広告利用が増加したこと、また他の採用ソリューションに対する需要が引き続き高かったことによるものと決算短信では説明されています。

また同事業はオンライン求人広告及び企業情報サイト「Glassdoor」の子会社化も業績貢献に一役買っている状況。

ちなみに別既存事業のメディア&ソリューション事業の売上収益は1,848億円(前年同期比3.7%増) 。

販促領域の住宅分野、 旅行分野及び美容分野が増収になっている一方で人材領域の国内人材募集分野は経営環境が厳しさを増している製造業等の一部業界で採用ニーズが落ち減収となっています。

また決算資料内では触れられていない事項ですが、就活情報サイト「リクナビ」の学生の了承を十分に取らずに「内定辞退率」を算出し、企業に販売していた問題は人材業界に大きな影響を与えました。

人材業界に関わらず事業会社は個人情報利用時の本人同意の取り方と個人情報データの扱い方の2点においてカスタマー目線で見直しを進めていく必要があります。

2020年には個人情報保護法の改正が予定されており業界全体でコンプライアンス遵守の動きが加速すると思います。

・パーソルホールディングス
同社トピックスは昨年対比で増収減益で
着地しているところです。

今後は派遣・BPOセグメントで増益を維持しつつ、リクルーティングセグメントと海外のPROGRAMMEDセグメントで営業利益を伸ばしていけるかどうかがポイントになります。

・エンジャパン
同社は売上高、営業利益共に想定を下回る着地であった為、通期の売上高と利益の想定を下方修正しています。

売上高想定の下方修正幅は国内求人サイト事業が大きく-15億円程度の修正となっています。

またコスト面では国内求人サイトとHR-Tech サービス「engage」の広告宣伝費、中期的な成長に向けた国内人材紹介の人員増に伴う人件費及び関連費用の増加が減益の要因になっています。

・最後に
今回調べてみたことで各社の3Qまでの売上や営業利益の変化が理解できました。

引き続き決算情報を定点観測し各事業の
健康状態をチェックしていければと思います。





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